バラの癌腫について問い合わせがあればお書きください。
いつもバラをありがとうございます。
本日、鉢バラの植え替えをしたところ、昨年そちらより購入したシューラネージュの台木根元に写真のような付着物を発見しました。木の成長は良好で12月まで良い香りの白い花を咲かせてくれていました。
付着物とは、台木を囲むようにあり(ながさ2-3cmぐらいで台木中心に直径3cmぐらい)、薄黄色のふわふわした繊維状のものです。ピンセットでつまんでみたところわたのように柔らかく、繊維状のもので囲まれた台木からも根がでております。硬さ、色、根が出ていることなど、今まで経験した癌腫病の状態とは全く違うのですが、部位が同様なので切になります。写真を添付します。一応鉢を消毒して植え替えるつもりです。この付着物が何であるのか、アドバイスをお願いします。
こんにちは。spgさま
バラ塾 塾長の木村卓功です。
下記につきましてお答えさせていただきます。
> 木村塾長こんばんは いつも丁寧な返信ありがとうございます^_^
> うちのバラは なったことはないので知識として知っておきたいのですが 癌腫とは どういったものでしょうか? 予防 と なってしまった時の対応はどのようにしたらよいのでしょうか?
がん腫は1890年に日本へ渡ってきたバクテリアです。
100年以上たっておりますので、現在では全国の土壌に潜伏している
一般的な土壌病害のひとつとなっております。
双子葉植物に寄生し稲など単子葉植物には寄生しません。
地際の接ぎ木部分や根にコブ状のがん腫をつくります。
維管束(養分や水をやりとりする管に入り込み、
強制的にカルス状のコブを作ります。
それにより枯れることはありませんが、
維管束から栄養や水を取られ、樹勢が落ちだんだんと元気がなくなります。
ちなみにコブの中にはほとんどがん腫菌はいません。
またコブはがん腫菌の餌となり、菌が増えますので放置しないでください。
予防はバクテローズというものを根に塗布するものがありますが、
完璧でないのと、高価ですので一般の方にはお勧めできません。
がん腫抵抗性台木で作られた苗を購入すると危険は減ります。
またバラ以外の植物もかかる菌ですので、
あまり神経質になっても完璧に防ぐことは難しいです。
かかったらナイフなどで深く切り取り、
油かすやごはんなどを塗布してください。
がん腫の菌は他の菌から食べられる存在なので、
有機肥料を使ったりすると、数を減らすことができます。
以上ですが、簡単にお答えさせていただきました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
バラ塾 塾長木村卓功